フリーソフト
Writer(Apache OpenOffice)
(Windows / Mac OS / Linux 対応)
Apache OpenOfficeはオープンソースで開発された無料のオフィス統合ソフトです。そのうち「Writer」はMicrosoft Officeでの「Word」に相当するワープロソフト。
海外製ですが、有志による日本語化がされています。
こちらの記事で紹介しています。
Libre Office
(Windows / Mac OS / Linux 対応)
Libre Officeもオープンソースのオフィス統合ソフトです。同じく、「Writer」がMicrosoft Officeでの「Word」に相当するワープロソフトになります。
Apache OpenOfficeは開発がほぼ止まって久しいようで、いまから使い始めるならこちらのほうがいいかもしれません。
文庫本作成データ生成ツール・威沙(いずな)
(Windows 対応)
こちらはワープロ系のソフトではなく、テキストファイルを読み込ませて、印刷用の縦書きPDFを出力するフリーソフトです。作者さんご自身の小説同人誌のために開発され、いまも精力的にアップデートを続けています。
ワープロ系のソフトウェアのように仕上がり状態を見ながら編集することができないので、多少とっつきが悪いのが難点かもしれませんが、縦書きの本を作ることに特化されたソフトウェアであり、色々と行き届いています。有志による解説等も。
こちらの記事で紹介しています。
Tateditor
(Windows / Mac OS / Ubuntu / iOS / Android対応)
※2019年にAndroid版、iOS版を相次いでリリース!もちろんPDF化機能も備えています。
多種プラットホーム対応の縦書き専用エディタ。フリーソフトでありながら縦書き段組に対応し、ルビ、縦中横、傍点、PDF出力、EPUB(電子書籍)出力機能も備えており、これひとつで印刷原稿を仕上げられそうです。保存形式はテキストファイルのため、他のソフトと平行して編集することも可能。また、テキストエディタらしく検索や置換の機能が充実しており、正規表現での一括置換などもできます。
マークアップ方式(ルビや傍点などの記号の書き方)をTateditorデフォルト形式の他に青空文庫、pixiv、小説化になろう、カクヨムといった投稿サイトや、でんでんコンバータ(電子書籍変換ツール)の書式から選べるので、投稿サイトユーザにも親切。
ユーザーによる解説記事が参考になります→ TATEditorで小説同人誌の入稿用PDFを作ろう
縦式 – 縦書き入力
(iOS対応)
iOS(iPhone / iPad)用の縦書きエディタ。縦中横、禁則処理やぶら下がり処理、ルビや傍点、任意の文字への濁点の追加など、小説書きに嬉しい機能が揃っています。半角スペースを全角スペースに自動変換したり、改行時に自動字下げするなど、細やかな気遣いが嬉しい。クラウド経由で好きなフリーフォントを追加することもできます。(一部相性の悪いフォントもあり)
入力画面はマス目のある原稿用紙スタイルと、マス目なしのスタイルから選べ、文字サイズなど色々とカスタマイズが可能。
PDFは縦置き・横置きともに様々な用紙サイズが選べ、段組設定ほか、文字数・行数・フォント・フォントサイズ・行間・余白・ページ番号の位置と始まり番号など、細かく指定できます。読みやすいスタイルが初期値で設定されているので、それをベースに調整するとよさそうです。
非常に精力的に開発をされており、どんどん機能が増えています。Twitterのアカウントをまめにチェックしてみてください。
こちらの記事で紹介しています。
TatePad
(iOS / Mac OS対応)
シンプルな縦書きエディタ。エディタのテーマとして白背景のほか黒背景、セピア背景が選択できます。
謳い文句の通り編集画面はシンプルすっきり。半角スペースを全角スペースへ自動変換する機能あり。クラウド上のファイルを直接編集するのではなく、インポートしてローカル保存する仕様になっています。PDF出力では段組(1~3段)、用紙のサイズと縦横の向き、余白、行数、フォントサイズ、ページ番号の有無などが指定可能。
PDFレイアウトのプレビュー画面に、表示中のページを画像化する機能を備えており、SNSなどに画像投稿するのにも便利そうです。
Pages
(MacOS / iOS / ブラウザ対応)
Apple社提供の無料のワープロアプリ。2019年から縦きに対応しました。PDF出力はもちろん可能、縦中横や段組設定など、必要な機能は網羅しているようです。Apple社のソフトなのでiCloud連携機能が強く、ブラウザ版iCloudからの閲覧・編集も可能(縦書きについてはプレビューのみのようです)。
Pagesで小説同人誌用のデータを作ってみた記事が参考になりそう。↓
また、同人誌印刷所のbooknextさんのサイトでpages用のテンプレートが配布されています。
Webサービス(無料)
小説用縦書きPDFジェネレーター|シメケンプリント
オンデマンド同人誌印刷会社、「シメケンプリント」さんのWebサイト内で公開されているツール。シメケンプリントさん以外で印刷する原稿にも自由に使っていいという、太っ腹なツールです。B5・A5・B6・A6、段組なし・2段組に対応し、フォントはIPAex明朝を採用。
同じページで表紙ジェネレーター(用意された2種類のデザインにタイトルと著者名をつける)、奥付ジェネレーターも公開されています。
Web版威沙 / Web版威沙 Mobile
フリーソフトの項目で紹介した「威沙」のWebバージョン。サイズ、出力形式が色々選べます。(印刷所入稿用データなら「1ページ単位」が良いでしょう。)目次や奥付も自動生成してくれ、フォームに入力するだけで本文データが完成します。フォントはIPA明朝のようです。プロファイルにさまざまな文庫レーベルがあるのも面白いところ。
有料ソフト
日本語ワープロソフト 一太郎
(Windows 対応)
Justsystem社による国産ワープロソフト、一太郎。学校の授業で触れた人も多いかもしれません。
日本製ソフトウェアなので、縦書きの日本語にしっかりと対応した機能が優秀。さらに、文章業の人々に評価の高い日本語入力システムATOKが同梱されています。
一太郎2016あたりから同人誌など個人で小説本を執筆・発行するユーザーをメインターゲットに含めたようで、同人誌向けレイアウトテンプレートや、表紙・オビ作り機能など、毎年の機能改善のたびに小説執筆に役立つさまざまな機能が盛り込まれています。
また、プレミアム版・スーパープレミアム版には商業出版で使用される高品質なフォントも同梱され、こちらも毎年話題の種です。
こちらの記事で紹介しています。
Word(Microsoft Office)
(Windows / Mac OS 対応)
言わずと知れたオフィスソフトの定番。
新たに購入するとなるとそれなりに高価なソフトですが、PC購入時にインストールされていたり、仕事等の用途で入手済という人も多いのではないでしょうか。また、漫画喫茶等のPC等、ワープロソフトのなかでは出先で使える可能性が最も高いソフトでしょう。
Wordでの小説本の作り方は当サイトのメインコンテンツのひとつです。
WPS Office(KINGSOFT Office)
(Windows / Mac OS / Android 対応)
Microsoft Officeと互換性のある安価なオフィスソフト。日本での発売10周年を機に、従来のKINGSOFT OfficeからWPS Officeに名称変更しました。ワープロソフトはやはり「Writer」という名前になります。
Adobe InDesign CC
(Windows / Mac OS 対応)
商業出版物の制作に使われているプロユースのソフト。組版ソフトとしては最高峰です。商業出版物と同等の、こだわりの組版が可能。
Adobe社のソフトは現在は月額契約のCreative Cloudというサービスで提供されており、Photoshopやillustratorのためにコンプリートプランを契約しているなら、InDesignも使用可能。もちろん単体契約も可能ですね。Adobe Fontsでリュウミンや秀英明朝、凸版文久明朝なども使用可能になりますし、挑戦してみるのも楽しそうです。
(ちなみに、コンプリートプランを契約するならAdobeと提携したオンライントレーニング講座経由がおすすめです)
パーソナル編集長
(Windows 対応)
新聞・冊子・チラシ等の印刷物を制作できるソフト。サイト上の作例は新聞・チラシが多いですが、段組・縦中横・ルビや傍点など、小説本を作るのにも充分な機能があり、文法の誤りや読みにくさを指摘する文章校正支援ツールも付属しています。
iText Pro
(Mac OS 対応)
「作家のための作業環境」を謳ったMac OS向け執筆ソフト(シェアウェア)。個人開発で1,400円と安価なところも魅力です。
Webサービス(有料・限定)
小説作品のPDF変換サービス(pixiv)
イラストコミュニケーションサービス[pixiv(ピクシブ)]のプレミアム会員(月額540円)向けサービス。投稿した小説作品(非公開投稿でも可)をPDFに変換できます。サイズ、段組、フォントサイズ、ノンブル開始番号などが設定でき、オプションで扉と奥付もあわせて生成できます。フォントは「PixivNovelFont」となっています。
特筆すべきが縦書き小説に対応した自動処理。半角の英数字・符号はもちろん、全角文字での「!?」なども自動で縦中横に変換されます。さらに ” ” のような符号も縦書き用のものに変換されました。ダッシュも切れ目なくつながり、句読点を文頭に置かないなどの禁則処理も対応しています。
にこぷり.com(小説自動編集)
株式会社 日光企画の提供するユーザー向けサービスの一部。
ID・パスワードでログインし、専用サイト内で本文や情報をフォームに入力してデータを生成します。生成した入稿データは日光企画で印刷する本にのみ使用できます。
組版を依頼できる企業・デザイナー等
小説本文組版サービス | 株式会社RED TRAIN
一冊から発注できるオンデマンド印刷「OneBooks」が提供。100ページまでの基本料金が\15,000で、書体やスタイルを細かく指定できます。フォントはリュウミン、ヒラギノ明朝、小塚明朝、凸版文久明朝など。
sg
同人誌のデザインを個人で請け負うフリーのグラフィックデザイナーさん。小説版下作成は4,000円から、InDesignにて制作。
Design+
同人誌のデザインを個人で請け負うエディトリアルデザイナーさん。表紙+本文組の小説本トータルパックが9,000円から。再録・アンソロなどの編集を含めたパックも。
ALBA LUNA
小説同人誌向け明朝体フリーフォントまとめでおなじみのアカツキユウさんのサイト。Worksページにて、おもに小説同人誌を対象としたデザイン・本文組版等の依頼ができます。本文制作はInDesign。組版のみも、表紙や目次・奥付を含めたトータル制作も依頼できます。料金は都度見積り。
ココナラ – みんなの得意を売り買い スキルのフリーマーケット
フリーマーケット感覚で「技術を買う」ことができるサイト。「小説同人誌」などのキーワードで検索してみると、入稿用PDFデータ制作や表紙制作の出品も多くあり、安価なものが多いので気軽に頼むことができそう。
管理人の知る限り掲載しましたが、このほかにありましたらぜひ情報提供お願いいたします!