レイアウトを決めたら、次に本文で使うフォントを設定しましょう。フリーフォント等を使う場合は、あらかじめインストールしておいてくださいね。
フォントってなに?という話は、小説本の本文フォントという記事を参考にして下さい。ここでは、「源暎こぶり明朝TTF」というフォントを採用します。
目次
フォントの種類とサイズを設定
「ページレイアウト」タブの「ページ設定」グループの右下にあるダイアログボックス起動ツールをクリックして、ページ設定のダイアログボックスを出します。操作はWordで小説本(2)サイズ・段組を決めるを参照してください。
「ページ設定>文字数と行数」の右下にある「フォントの設定」ボタンをクリック。
フォント設定のウィンドウが出るので、フォントの種類とサイズを指定します。
フォントの種類、スタイル、サイズを指定。ここでは
日本語用のフォント:源暎こぶり明朝
英数字用のフォント:(日本語用と同じフォント)
スタイル:標準
サイズ:9pt(9ポイント)
という指定にしてみました。
本文フォントのサイズについて
文字のサイズについても人それぞれ好みがありますが(別記事でも紹介していますが、「#お前らの文字数行数段組教えろよ – Togetterまとめ」というまとめで、小説同人誌を製作している方々の実際の例を色々見ることができます)、おおむね8~10.5ポイントが標準的のようです。(印刷時に拡大/縮小をしない場合)
小さすぎると読みにくくて目が疲れますし、大きすぎるとページがかさみ、野暮ったい印象になることも。
改行の頻度や、漢字とかな文字の比率、使用するフォント、本のサイズや余白の取り方によっても適切なサイズは違ってきますので、試しに印刷してみて確かめるのが良さそうです。
行間を設定
行間はいくつにする?
フォントに続いて、行間(行送り)を決めます。Wordでは、行の中央から次の行の中央までの距離が「行間」にあたります。
文字のサイズ + 行と行の間の空白部分のサイズ = 行間
と考えるとわかりやすいかと思います。
書籍では、行間はおおむね文字の1.5~2倍が読みやすいと言われています。よく採用される行間には「文字に対して1/2あける(1.5倍)」「文字に対して2/3あける(約1.67倍)」「文字に対して3/4あける(1.75)」などがあるようです。
今回は文字サイズが9ptですので、2/3アキで15pt、3/4アキで15.75ptとなります。この数値を目安として覚えておきます。
ページ設定で行数と行送りを確認
さて、フォントの種類とサイズを指定してから、もう一度「ページ設定>文字数と行数」に戻ってきてください。
「文字数と行数>行送り」で行数を上下に変更してみます。
23行 → 14.6pt
22行 → 15.3pt
21行 → 16pt
となりました。上で確認しておいた数値と比べつつ、良さそうな行数を決めます。
今回は22行で行間15.3ptを採用することにします。
これで行間指定はOK……と言いたいところですが、残念ながらこのままですと
- フォントの種類によっては行間が倍になってしまう
- ルビを使用した際に行間が乱れる
という不具合があります。これを回避するために別な箇所に行間を指定します。
ここで決まった「15.3pt」という行送り数値をメモ(コピー)しておいてください。
段落スタイルから行間を指定
「ホーム」タブの「スタイル」グループの「標準」というボタンのうえで右クリック。
出てくるメニューの「変更」をクリックして、標準スタイル(本文用の設定)の設定画面を出します。
「スタイルの変更」ダイアログの左下、「書式」というボタンをクリックしてメニューを表示させ、「段落」をクリック。
「段落」のダイアログが表示されます。「インデントと行間隔>間隔>行間」で行間を指定。
「行間」で「固定値」を選び、「間隔」に先ほどメモした15.3ptを入力します。
行間固定値を指定した際の注意事項
スタイル設定で段落の行間を固定値とした場合、こちらの設定が優先となります。以降、「ページ設定>文字数と行数>行数」で数値を変更しても設定は反映されません。
行数を基準に変更したい場合は、「ページ設定>文字数と行数>行数」で行数変更後に算出された数値を、改めて標準スタイルの行間固定値の間隔として指定し直してください。
余談:余白と行数と行間の数値算出
今回は最初から左右の余白を12.2mmに指定していますが、実際に自分の好みで指定する場合、きれいに配置するためには行間×行数と余白の合計が紙の横幅と合うように微調整が必要になります。Wordでは紙のサイズはmm、文字サイズや行間はptなので、pt→mmに換算しての計算が必要となります。
こちらについては、別途記事を書きました。「左右のページのノドのアキが合うように余白を設定する」という記事を参照してください。